6月10日 DAY24のレポートです。
夜遅くまでかかったアゼルバイジャンでの修理工場作業
今朝は早くスタート会場へと向かった。
しかし、修理の後、試走もできないままでのスタートは正直不安だらけ…。
接着剤の雑さも不安を大きくする・・。
でもここまで来たからには、何としてでも中国4日間走れなかった競技成績を挽回して、目指せパリのゴール!という気持ちでいっぱいだ。
今日のスタート地点はバクー市内中心地。
朝日が昇り、昨夜の修理の成果を確認しようとエンジンをかけるも、相変わらず聞こえる異音に胸がザワザワ…。
そんな私たちの隣では、戦前クラスの仲間たちが大きな地図を広げ、ルート戦略会議を始めている。
彼らのテーマは「車に負担をかけずにゴールまで持たせること」。ゴールまであと2週間、どの車もトラブル続きだからこそ、いかに無事に完走するかが課題。
なかでも、スタート地点から私たち同様トラブルから始まった1928年のFordゼッケン6番チームは、もう早い段階から完全に「安全第一」で戦略を組んでいて、競技の成績は気にせず、ひたすらパリまで無事にたどり着くことだけを考えているようだ。
最短で安全な舗装路を模索しながら慎重に進む姿勢は見習うべきところがあるな…とは思いつつも、私たちはついつい冒険心を抑えられず、なるべく本隊のルートに挑戦したい!
朝会うと必ず、ゼッケン6番チームから「今日のルートはどうする?」と聞かれ、さらに「無茶したらゴールを見れないぞ」と忠告されながらも、私たちは毎日進んできた。
今日は流石に試走もかねるから彼らに一緒に行こうと誘ったものの・・・途中やはり私たちは冒険のダートの道を進むことになる。
もちろん、無茶はしないとは言え、彼らがマイペースに走る中、私たちはついつい先を先行してしまう(笑)。
でもやはり、車の状態を気にしながらもここアゼルバイジャンの広大な景色も捨てがたい。
目の前には壮大な大自然が広がり、心が洗われる。
ドライバーと車内で会話することはほとんどなく、毎日12時間近く黙々と走っているけれど、それでもこんなにも集中して夢中に目標に向かって過ごせる時間なんて人生でそうそうないなと感じる。
今日は待ちに待ったランチ会場があるとルートブックに記載されていたので、一番乗りで到着!
…のはずが、なんと食事の準備はなく、「自分でレストランで頼んでください」とのこと。そんな時間も惜しいので、他の車両が続々と到着する前に、先を急ぐことに。
せっかくきたから、写真だけ一枚。
そして途中で耳に入ったのが、驚きのニュース。
北京-パリモーターチャレンジの象徴的存在だった1914年のLaFrance、ゼッケン1番が炎上したということです!(他の参加者の投稿から写真を拝借)
彼らの奮闘ぶりは皆の尊敬を集めていて、毎朝一番にスタートするのは当然だったが、スタート時間は規定の時間よりいつも1時間、2時間早く夜が明ける前からスタートしていく。
夜が明ける前から走り出しても、途中メンテナンスを繰り返し、必ず夜遅く最後にしか戻ってこないという過酷な日々を過ごしていた。
そんな勇者が炎に包まれたと聞き、ショックが広がる。
早朝にスタートしても必ず道中では止まってメンテナンスをしているから追い越していく。
そんな今日までの毎日を思い出し、
キャンプ地に戻ってもみんなが寝静まった中、ライトを照らしながらメンテナンスをし、歓談や食事をしている姿は見たことがない。
そんな彼らの日々の姿が目に浮かび、今日でリタイアとなった彼らの健闘を胸に今日の宿泊地へ向かった。
夕方、早々に無事今日の宿泊地に到着し、トラブル続きだった車も今日は驚くほど順調ビールで乾杯しようと・・・
「お前たちの車からガソリンが漏れているからすぐにチェックしてほしい」とのこと。
…ほっとする間もなく、車両に向かいメンテナンス開始。
さらに突然の電気系統トラブルでエンジンがかからなくなり、ようやく原因を探り当て、なんとか復旧させることができました。
ようやく乾杯しようとしたビールはすっかりぬるくなっていたけど、それでも無事に今日を終えられた安堵感で一気に飲み干した。
もう今日まで、どれだけ車両のトラブルと奮闘してきただろう・・。
ここまで色々なことが起こる毎日、一歩前へ一歩前へ・・そんな気持ちで
今日まできた・・・。
さて、明日はついにジョージアの国境へと向かいます。
DAY25へ続く…
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