スタートしてから3日間、私たちは未だ中国で足止めを喰らい続けていました。
毎日、悪戦苦闘を繰り返すが、車両の問題が解決せず、リタイアのリミットが刻々と迫ります。
もし今日、出発できなければ…本隊に合流できなければ…国境を超えることができないかもしれません。とにかく一刻も早く…一刻も早く出発しなければ…。
不安、恐れ、恐怖…さまざまな感情が心の中で渦巻いていました。
今日も朝から修理工場へ向かうと、そこでも作業が寝ずに続けられていました。
「もう…主人は3日も寝ていないのよ…」と、中国人の奥様が心配そうに話してくれました。
修理工場の片隅でただ座って見守ることしかできない私たちは、やるせない気持ちで散歩に出かけました。
何日も眠れていなかったので、少し木陰で休もうと近くの公園のベンチに横になりましたが、ベンチではとても眠れる気にはなりません。
なぜかそこには…フラミンゴが(笑)。
草むらに横たわり、少し目を閉じてみるものの、暑さと心配、不安で眠ることができませんでした。
夕方、また試走を繰り返しますが、数百メートル走るとまた戻ってきてしまいます…もうだめだ…。
私は涙が溢れて、工場を飛び出しました。どうしようもなく涙が止まりませんでした。
「もうリタイアだ…もうだめだ…」初めて弱音が出ました。
でも、頑張ってくれた中国の人たちに笑顔でお礼を言わなければ!程なくして工場に戻ると、何やらまたバタバタとしていました。
なんと!!原因が見つかったのです!それは…小さなサーモスタットでした。
夕暮れが迫る中、原因を修復し、出発の目処が立ちました。
こんな奇跡があるのでしょうか?
中国の修理工場のご主人と奥様が、試走100キロを一緒に並走して確認すると言ってくれました。ここまでしてくれるなんて…。
私たちは、後ろで見守ってくれる中国人夫婦と共に走り出しました。
50キロ…100キロ…戦前の車、ビューイックは嘘のように快調に走り出しました。
もう大丈夫!ガソリンスタンドで車を止め、別れの瞬間が訪れました。
感動の別れ(動画)
この4日間、堪えてきた涙が溢れてきました。
戦ったのは私たちだけではなく、工場のみんなも共に戦ったのです。
嬉し涙って、こんなにも溢れるものなんですね。
アプリの翻訳機を使って感謝の気持ちを伝えました。
「你们的梦想将再次延续」(あなたたちの夢が再び続くね)
彼女と抱き合い、「ありがとう!ありがとう!」とお別れを惜しみました。
夕暮れが迫る中、私たちは本隊を追いかけなければなりません。途中、何度もメンテナンスを繰り返しながら、真っ暗な道をひたすら進みました。
さて、無事に本隊に合流できるのでしょうか…もう迷うことなく、ただ進むだけです。
続きはDAY5でお伝えします。