Komoの参戦記録

ジョージア国境、試練の中の人生心理?DAY25〜北京パリモーターチャレンジ〜

6月11日 DAY25のレポートです!

今日は3つ目の国境、ジョージアを目指して早朝から意気込んでスタート!けれど、そんな決意もあっという間にまた試練へと変わりました。

100メートルも進まないうちに・・・これまで聞いたことのない大きな「ガタンガタン!」という異音が響き。
すぐに車を停めて確認すると、どうやらギアが問題の様子。

このままでは自走で進むことはできないが、今日は絶対にジョージアの国境を越えなければならない日です。

原因を究明する余裕もないまま、心配を抱えて積載車を手配し、国境へ向かうことに!
こうして不安の中で進むと、まるで見えない崖の上を歩いているような気分に。

けれども冒険の目的地は目の前、どんなに困難があっても進むしかない。
何度も心に言い聞かせながら、積載車で揺られていきました。

試練のジョージア国境越え

積載車で3時間揺られ・・積載車の中から日本へ速報を送る・・。
この状況は・・文章では非常に難しい・・・から動画にて!

この時の・・リアル心境は動画にて(動画)

ようやくジョージアの国境に着くと、そこには灼熱の中で何時間も待ち続ける仲間たちの長蛇の列。

積載車で運ばれている車両は、当然アゼルバイジャン側の積載車では越境できないため、ここからは誰かに牽引してもらうしかありません。

しかし、そこには待ちくたびれて苛立つ仲間たち。
積載車の列の前方に割り込むしかない私たちに、

「俺たちも待っているんだ!」と苛立ちがぶつけられました。

車のトラブルで心が折れかけている中、今度は人との摩擦。
冒険というものが、どれだけ精神力を試されるかを痛感する瞬間。

今日まで、私はいつも仲間の親切に助けられてきました。
しかしこのチャレンジに向かう5年もの間にも、応援の大きな力と共に、
人からの誹謗中傷やドリームキラーの声もたくさん聞こえて心が病んだ日もありました。

でも、今、わずかに強くなった自分の心を知ります。

「大きな声で苛立ちをぶつけた彼も今、困難を抱えているのかもしれない」。

旅の過酷さは私たちだけでなく、どの参加者にとっても同じこと。
それを思うと、「助け合い」という美しい言葉だけでは片づけられない、
お互いの心の葛藤も受け止めた瞬間。

差し伸べられた手、心に刻まれる助け合いの力

しばらく悶々としていると、突然一人の参加者が

「私たちの車で引っ張ってあげるから、一緒に国境を渡ろう」と声をかけてくれました。

この25日間、挨拶どころかほぼ会うことのなかったチームからの思わぬ助けに、
心の中にポッと温かいものが灯りました。

彼らの車にロープをつけ、私たちを牽引してもらいながら進む国境越え。

この瞬間、心の奥深くで「人と人のつながりの力」にまた触れた気がしました。

困難なとき、助けてくれる誰かがいるという事実が、心の底から自分を勇気づけてくれた。トラブル続きで与える立場には遭遇できていないけど、自分も誰かにとって、こんな存在でありたいと強く感じた。

国境を無事渡り、本隊から遅れること2時間経過、


ジョージアの積載車の運転手がふと小さなお店に立ち寄り、ジョージアで自分が好きな
パンなんだとチーズとパンを買ってくれた。

お腹が空くのも忘れて、この先の不安にかられながらも朝から脳みそがパンクしそうな
くらい考えまくってた時間・・・。

ペットボトルに入った自家製ワインは手作りの美味しさが!
焦りと不安でいっぱいの私にとって、彼の気遣いがほんのひととき、心に小さな安らぎをもたらしてくれました。

今日までの日々、国を超えてどれだけ多くの人の思いやりや親切に支えられてきたのだろう?そんな感謝の思いが胸に込み上げてくる。

人間というものは、様々な壁にぶつかり、限界を試されるたびに、誰かに支えられていると実感します。
そのたびに、「困難に打ち勝つ力は、孤独ではなく人とのつながりから生まれる」。
自分もまた、どこかで誰かの支えになれるような、そんな人でありたいと思った。

再び立ちはだかる絶望、修理への希望をつなぐ

ジョージアの国境を超え、無事入国を果たしたものの、トラブルはまだ終わりません。
現地での積載車手配と、壊れたリングギアの修理のための工場探し。

運よくジョージアの街で修理工場を見つけ運んだものの・・なんだか様子が変。
ここは修理工場と言っても塗装屋ではないかぁ!!!

それでもまたジョージアの人たちも温かかった。
何人も何人も色々な仲間が集まり、とにかく、原因であるギアの状態を確認。

結果は残酷なものでした・・。

ギアが完全に損傷しており、修理というより、新しくこのパーツを手に入れなければ
走ることは絶対にできない…。

これまでの長い旅路でやっとここまで来たのに、ここで終わりなのか?
という思いが頭をよぎります。

やり場のない気持ちで心が押しつぶされそうになりますが、そこでふとイギリスのメンテナンス工場のことが浮かび、以前、修理した時の設計図があれば!
もう一度作ってもらうことができるかもしれない・・わずかな望みに賭けて連絡を取ってみた。

落ち込みと希望のジェットコースターは激しすぎる・・。

「設計書はない」・・・その一言でお先が真っ暗になる・・。

ジョージア滞在日数はわずな1日、次の国境トルコまでなんとかまた次の望みを探し続ける。
この冒険で、毎日毎日押し寄せる困難に、わずかな希望を見つけることがどれほど強くなれるのかを、身をもって感じています。

たとえどんな小さな可能性でも、諦めずそれにすがって進むことで、どんなに困難な状況でも乗り越えられる。信じること、執着心すら今は大事だと。

絶体絶命のリングギア破損。けれども、先に進む希望がある限り、私たちは旅を続けます。この冒険はもはや、ゴールを目指すだけの挑戦ではなくなり、どこまでも深く自分を試し、人の温かさに触れる旅になっている。

人生で何かに挑戦するとは、こういうものなのかもしれないな。・・・
この状況でこの笑顔の前には・・人の優しさがあった。

カメラを向けられると笑うしかない・・。それでもこのチャレンジスタートした以来の絶体絶命の危機です!!!

DAY26へ続く…

 




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